なぜ、Webデザイナーになら簡単になれるという風潮があるのか
先日、Webデザイナーになるための方法について書かれた記事を見かけました。
個人的には面白く読むことができたのですが、はてなブックマークのコメントを見ると結構辛辣なコメントが多かったです。
もしかすると、たった1年でWebデザイナーになったというタイトルがひんしゅくを買ったのかもしれません。
[browser-shot url=”http://tsukuruiroiro.hatenablog.com/entry/2014/10/25/152932” width=”250”]1年でフリーのWebデザイナーになった僕が実行した8つのステップ【独学デザイン勉強法】 - Literally
確かに、自分もプログラマやサーバーサイドエンジニアといったWeb系の職業に比べると、Webデザイナーには比較的簡単になれるというイメージがあります。
では、なぜそのように考えてしまうのでしょうか?
Webデザイナーに簡単になれると思ってしまう理由
いくつか理由があると思うので、順番に見ていきましょう。
HTML/CSSを学べば、一応ウェブページが作れるから
まったくWebの知識がない人でも、HTMLとCSSを学べばウェブサイトが作れるようになります。
これが問題で、おそらく今までWebのことを全く知らなかった人からすると、場合によっては「こんなに簡単にサイトが作れてしまうのか!」と、サイト制作が簡単なものだと勘違いしてしまうのではないでしょうか。
確かに、HTMLとCSSの断片的な知識でもサイトは作れてしまいますが、設計効率やメンテンナンスなどさまざまなことを考えると、一朝一夕で身につくものではありません。
継続的にWebデザイナーとして仕事をしていくなら、もっとHTMLやCSSについて勉強する必要があるでしょう。
プログラムを学ぶ必要がない
HTMLやCSSはマークアップ言語であり、プログラミング言語ではありません。
プログラムを組むためにはアルゴリズムなどを考える必要がありますが、ウェブデザインは感覚でもできてしまいます。
センスのいい人なら、少し勉強しただけでそれっぽいサイトが作れるから
自分で1から考えてウェブデザインをするのは非常に難しいですが、既存のサイトを真似すれば簡単にできます。
そして、それは本当の意味でデザインが出来るようになったわけではないと思います。
Webデザイナーになるためにもそれなりの時間が必要
「Webデザイナーになる」ためには、まずデザインの知識が必要だと思います。最初にデザインについて学んだほうが、のちのち楽でしょう。
ただ、それを身につけるためにかかる時間は並大抵のものではないと思います。
他のデザイン関連の仕事に比べWebデザイナーには簡単になれるイメージがありますが、真の実力をつけるためには他のデザイン関連の仕事同様、かなりの努力が必要だと思います。
決して、「HTMLとかCSSが思いの外簡単にできたから、Webデザイナーになるのもいいかも」といった考えは持つべきではありません。
「デザインで食ってきたけど、そろそろWebに手を出してみてもいいかも」という方なら、Webデザイナーを目指してみてもいいと思います。
さいごに
結局、なぜWebデザイナーになら簡単になれるという風潮があるのか、という質問への答えは、「ちょっとやってみてできそうだと勘違いする人が多いから」だと思います。自分もそうでした。
ただ、それを仕事として作りたくないものも作ったり、デザインについて継続的に勉強できるか考えると、多くの人が無理と答えそうです。
最初にとりあげた記事のはてブコメントを見返すと、「仕事をとる能力があるだけでは?」といったコメントが目立ちました。
確かに、こういった業種でフリーランスになるのなら、仕事をとる力のほうが大切だったりしますからね・・・。
Webデザイナーになりたいと考える人は、自分が仕事をとれそうか?も考えるといいかもしれません。